今回のテーマは アンティーク:魯山人 です

アンティーク

ごきげんよう!!Atelier FlorenceのToshiko(登志子)です。

 今日のテーマはアンティークです。

皆さん北大路魯山人(きたおおじろさんじん/1883-1959)をご存じでしょうか。
陶芸家、書家、篆刻家、美食家として大正・昭和に活躍した芸術家です。

はじめは書の分野で名を上げましたが、30代後半頃より陶芸に力を入れはじめます。
陶芸家としては遅いスタートでしたが、晩年には人間国宝に推挙されるほどの実力者となりました。

自ら制作した食器で料理を提供する料亭を開き、「器は料理の着物」という言葉を残しているように、食器を標榜した作品制作を行った点に独自性がみられます。
たくさんの魯山人の作品の中から私が大切にしている「染付 福字 皿」をご紹介いたします。
口縁を鐔縁(つばぶち)とした皿の円圏内に福の文字が描かれています。
輪郭をとり、中を塗り埋める袋文字は、魯山人の得意なところです。
はっきりと筆の流れの痕が残る暢達でスピーディーな筆致が福の文字を生き生きとみせます。
裏面には、染付圏線のほか、高台内に「魯山人」と銘が記されています。

縁の皿に福の文字を描いた皿は、魯山人作品の中でも、特に数多く作られたものの一つです。
少なくとも1000枚は作られたと試算されています。
その大半が制作されたのは、魯山人が浪費を理由に、自らの料亭を解雇された昭和11年以降のこと。
大きな収入源を失った魯山人に支援者らから沢山の作品が注文されました。
複数の企業の重役等からは贈答品として、数々の有名料亭からは食器として注文が舞い込んできました。その際に、一、二を争う人気であったのが、染付の福字の皿です。
それだけの数が作られたにも関わらず、ひとつとして同じ福の文字がないのがこの作品の特徴です。
福という字は文字通り吉祥の意味から伊万里焼でも文様としてあらわされていますが、
魯山人が生涯に渡り、うつわに福字を描いたのは、福という文字が彼にとって
親しみ深いものであったことが一因と思われます。

文字や作品には、制作者の人格があらわれると主張する魯山人。

「芸術というのは、いつも言うように人間の反映だ。形以外のもの、肉眼では見えないものが
作品に籠もっていなければダメだ」(「愛陶語録」『魯山人陶説』1992)といいます。
その彼が作った作品であれば、当然そこには、彼の人格があらわれているはずです。

福字の皿に一つとして同じ文字がないにも関わらず、そのどれもが魯山人のものと分かるのは、
作品に人格が込められているためかもしれません。
福という彼の人生に最も関わり深い文字を、書家としての実力を発揮し、食器に描いた作品を
数多く作っている点も含め、魯山人を象徴する作品の一つといえます。

私の宝物の1つです。

アートを通じて穏やかで優しい想いで日々を過ごしていただきたく制作した作品のグッズと保有しているアンティークのコレクションを皆様にお届けさせていただきます。

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最後までお読み頂きありがとうございました。

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